日蓮大聖人様のお言葉

令和2年2月

上野殿御返事うえのどのごへんじ
  • 健治四年(1278)年
  • 聖寿 五十七歳
  • 著作地 身延山

【解説】

食糧事情の厳しい身延山へ絶えず供養の品々を送り届けていた南条時光へのお礼状です。

南条氏は今の静岡県富士宮市辺りに住し、一族そろって熱心な御題目の信者でした。

困った時だけの神頼みで願いが叶えば面倒くさくなってしまう信仰を火のごとき信仰≠ニ云い、常に変わらず日々の生活の中に持ち続け、やがて子や孫にも繋がっていく信仰を水のごとき信仰≠ニ云います。

このお手紙で、日蓮大聖人様は、大河を流れる水のごとく、いつも変わらぬ御題目の信仰を続ける南条時光とその一族を讃えておられるのです。

(令和2年2月)