日蓮大聖人様のお言葉

平成31年1月

異体同心事いたいどうしんのこと
  • 文永十一(1274)年
  • 聖寿 五十三歳
  • 著作地 身延山

【解説】

日蓮大聖人様の高弟日興上人の指導により駿河の国熱原(あつはら・現在の静岡県富士市)の農民の多くが法華経の熱烈な信者になりました。

ところが、時の領主から弾圧を加えられ、二十数名が捕えられて三名は処刑されるという、所謂「熱原法難(あつはらほうなん)」が起きてしまいました。

このお手紙は、弾圧に動揺する信者たちに対し、今こそ門弟一同が固い信仰のもとに結束すべきことをお示しになっています。

駿河地方はこの法難を契機に、その後法華経と御題目の信仰がより弘まる結果となりました。

困難を乗り越えることで自らが鍛えられ、運命は好転するという、真の御利益の事例を今に伝えています。

(平成31年1月)