日蓮大聖人様のお言葉

平成25年1月

一滴の水
漸漸ぜんぜんに流れて
大海たいかいとなり
一塵いちじんつもりて
須彌山しゅみせんとなる

唱法華題目鈔しょうほっけだいもくしょう
  • 文応元(1260)年
  • 聖寿 三十九歳
  • 著作地 鎌倉 名越

【解説】

大きな海も源は一滴の水にすぎません。高い山奥の水源からはるか長い距離を流れ流れている内に、その一滴の水が集まって、大河となり大海となるのです。

須彌山とは、世界最高の山のことです。山頂はるかに雲に隠れる高山も、ちいさな砂粒や塵が積もり積もって出来上がっています。

どんな大きな組織も一人一人の力が集まって成り立ちます。個々の能力を軽んじる企業や団体は、決して盤石とはいえないでしょう。

一人の力は微弱でも、大勢の志を一つに集めれば、大きな目標も実現に近づくものです。

小鳥が巨木の幹を穿つがごとく、雨だれが石に穴をあけるがごとく、愚直にお題目の信仰に精進すれば、法華経の行者の祈りの叶わぬことはないのだという日蓮大聖人様の強い信念が示されています。

(平成25年1月)